CODESYS は3S-Smart Software Solutionsが開発しているPLCプログラムの総合開発環境です。
日本では三菱電機のGX worksなどが有名ですが、価格が高く個人では利用しにくいです。
しかしCODESYS はPLCのプログラミングやシミュレーションを行うだけなら無償で利用することができます。
そこで今回はCODESYSのインストールと簡単な使い方を調べました。
CODESYSのインストール
CODESYは下記のURLからダウンロードすることができます。
ダウンロードする際にユーザ登録をする必要があります。
ダウンロード後インストーラを起動し、インストールします。
インストールが完了するとデスクトップにCODESYSのショートカットが作成されます。
CODESYSの操作
プロジェクトの作成
PLCプログラムの作成を行います。
まず初めにプロジェクトを作成します。
プロジェクトは「ファイル」 → 「新規プロジェクト」から作成することができます。
新規プロジェクトウィンドからテンプレートを選択します。
今回は標準プロジェクトを選択します。
標準プロジェクトウィンドウからデバイスとPLCの言語を選択します。
今回はラダーのシミュレーションを行うだけなので、デバイスは初期設定のものを、
言語はラダーロジックダイアグラム(LD)を選択します。
言語はラダーロジック以外にもSFC(シーケンシャルファンクションチャート)やFBD(ファンクションブロックダイアグラム)、
ST(ストラクチャドテキスト)等のお馴染みのもの以外にもCFC(コンティニュアファンクションチャート)というものも選ぶことができます。
以上でプロジェクトの作成は終了です。
LDの編集
続いてラダーの編集を行っていきます。
プログラムの記述は左枠内にあるPLC_PRG(PRG)をダブルクリックすることで表示できます。
それではLDの編集を行っていきます。
ラダーは画面中央下部に書いていきます。
まず初めに「1」と表示している部分をクリックすると、クリックした場所が黄色にないり、コイルや接点を配置できる状態になります。
この状態でツールバーにあるコイルや接点挿入ボタンを押すとこで、部品を配置することができます。
では実際に部品を配置していきます。
今回は例として、簡単な自己保持回路を作成します。
まず初めにA接点を配置します。
先ほどの編集可能な状態で、ツールバーの下記アイコンまたはCtrl + Kを押します。これによってA接点が表示されました。
続いて挿入したA接点に名前を付けます。名前はA接点上部の「???」部分をクリックすることで入力することでできるようになります。
今回とりあえず「X0001」としました。
入力した名前が初めての場合次のような自動宣言ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは名前のスコープやデータタイプ、初期値等を設定することができます。今回は変更しないのでそのままOKをクリックします。
自動宣言した名前は画面中央上部に表示されます。
以上でA接点が挿入されました。
続いてB接点とコイルを挿入します。
B接点の挿入はA接点の時と同様ツールバーからアイコンをクリックするかCtrl + K後にCtrl + Nを押すことで行えます。
コイルも同様にアイコンクリックかCtrl + Aで挿入することができます。
B接点の名前は「X0002」、コイルの名前は「M0001」としました。
次に自己保持のためのM0001のA接点を挿入します。
M0001の接点はX0001の接点の下に並行して入れたいです。
その場合はまず初めにX0001の接点を選択し、その状態でツールバーの「下並列接点の挿入」アイコンのクリック、
またはCtrl + Rで挿入します。
接点名前には「M0001」を記入します。この名前はコイルの時に宣言していますので、自動宣言ウィンドウは表示されません。
以上でラダーの編集は終了です。
シミュレーション
最後に作成したPLCプログラムのシミュレーションを行います。
まず初めにメニューの「オンライン」→「シミュレーション」を選択します。
続いてメニューの「オンライン」→「ログイン」を選択します。
そしてメニュー「デバッグ」→「運転」を選択することで、今回作成したプログラムが仮想のPLC上で実行させることができます。
続いて定義してあるデバイスの値を変更します。
画面中央上部の宣言した名前が表示されている部分の、「X0001」行の「設定済みの値」の部分をクリックします。
すると「True」と表示されます。何度か繰り返しクリックすると「True」、「False」、空欄が入れ替わり表示されます。
この部分の表示が「True」の状態で右クリックを押し「’Device.Application’のすべての値を書き込み」を選択します。
するとX0001の値が「True」に変化し、M0001がOnします。
今度はX0001の「設定済みの値」の値を「False」にし値を書き込みます。
するとX0001はOffしましたが自己保持がかかっているのでM001はOnしています。
続いてX0002をX0001と同様の操作でOnします。
すると自己保持が解除されM0001はOffします。
シミュレーションの終了はメニューの「オンライン」→「ログオフ」で行えます。
今回はPLCプログラムの総合開発環境であるCODESYSのインストールと簡単な操作方法、
シミュレーションの方法について学びました。