生産装置の制御機器としてPLCがよく用いられています。
そのPLCの中でメジャーなものとして三菱電機のシーケンサ(MELSECシリーズ)があります。
今回はシーケンサ(MELSEC-Q)でよく使うデバイス等についてまとめます。
Contents
デバイス
デバイス | 名前 | 種類 | 使用方法 |
X | 入力リレー | ビット | スイッチやセンサ、他の機器からの入力を受けるリレー。 |
Y | 出力リレー | ビット | スイッチやセンサ、他の機器へ信号を出力するリレー。 |
M | 内部リレー | ビット | プログラム内での信号を制御する内部用のリレー。 |
SM | 特殊リレー | ビット | 常時ONやクロック等のシーケンサ内で定義されているリレー。 |
L | ラッチリレー | ビット | リレーのON/OFF状態を電源を落としても記憶したままでいれるリレー。 |
B | リンクリレー | ビット | CC-LINK等の通信を使用する場合に使うリレー。内部リレー(M)の代わりとしても使用できる。 |
D | データレジスタ | ワード | 16 bitのデータを格納できるレジスタ。 |
SD | 特殊レジスタ | ワード | CPUの状態やスキャンタイム等のシーケンサ内の情報を取得することができるリレー。 |
W | リンクレジスタ | ワード | CC-LINK等の通信を使用する場合に使うレジスタ。 |
Z | インデックスレジスタ | ワード | インデクス修飾時に使用するレジスタ。 |
R | ファイルレジスタ | ワード | RAM内に保存され、電源を落としてもラッチされるレジスタ。 |
ビットデバイスとワードデバイス
ビットデバイス
ビットデバイスは名前の通り、1bitの情報(ON or OFF)を扱うデバイスです。
ビットレジスタは次のように書くと、連続したビットデバイスをひと固まりのデータとして認識します。
K4X1
この場合「 K 」に続く数字(この場合は 4 ) × 4 このデバイス、つまり上の場合だと X0 からXFまでの16個のビットデバイスを一纏めにし、
ワードデバイスのように見立てて扱うことができます。
ワードデバイス
ワードデバイスは16bitの情報を扱うデバイスです。
ワードデバイス各桁のON/OFFを表示し、ビットデバイスのように扱うには次のように書きます。
D0.1
デバイス名に続く「 .数字 」が指定する桁を表しています。
入力リレー(X)
入力リレーは入力ユニットからの外部信号、MELSEC-Qユニット、ネットワーク機器等、
シーケンサCPU外からの信号を受け取り、ON/OFFを判定するリレーデバイスです。
出力リレー
出力リレー(Y)は出力ユニット、MELSEC-Qユニット、ネットワーク機器等、
シーケンサCPU外へ信号を出力するリレーデバイスです。
内部リレー(M)
内部リレーは入力・出力デバイスとは異なり、シーケンサCPU内だけでしようするリレーデバイスです。
内部リレーは何かの条件が揃ったときなどのフラグとして利用されます。
ラッチリレー
ラッチリレーは内部リレーと同様にシーケンサCPU内で利用されるリレーデバイスです。
内部リレーとの違いとしてラッチリレーはシーケンサの電源が切れてもリレーの情報が残り、再度電源を入れた時前回の状態が保持されます。
データレジスタ
データレジスタは16bit 情報を保持するためのデバイスです。
記録保持や数式計算に利用されます。
インデックスレジスタ
インデックスレジスタはデータレジスタ同様に16bit情報を保持するためのデバイスです。
しかしインデクスレジスタの目的はデータの保持ではありません。
他のデバイスと同時に使用し、アクセスするデバイス番号を保持している数字によってコントロールすることです。
例えば Z0 の値が 10 だった場合、
D0Z0 は D10 を表します。
つまりインデックスレジスタを他のレジスタと併用した場合、それらが示すデバイス番号は
デバイス番号 + インデックスレジスタの値
となります。
数値
記号 | 使用例 |
K | 定数を示す記号 EX. K0, K123 |
E | 実数を表す記号 EX. E1.23456 |
H | 16進数を表す記号 EX. HFF |